【コラム】日本フードサービス協会2023年3月の外食産業市場動向調査
一般社団法人日本フードサービス協会(略称:JF=ジェフ 本部:東京都港区 会長:近藤 正樹)は協会会員社 を対象とした外食産業市場動向調査 2023年3月度の集計結果をまとめました。
<全体概況>
3月は、13日よりマスク着用が個人の判断に委ねられ、コロナ規制の緩和への動きがよりいっそう明確になり、外食全体の売上は118.8%、19年比で101.5%となった。好調の要因は主に歓送迎会や春休みのシーズンで個人や家族客、中小宴会が増加したことだが、大規模宴会や夜遅い時間帯の集客はまだまだ弱い。 5月8日にコロナが「5類」に引き下げられ、規制の無い社会・経済活動を取り戻せるように期待したい。
<業態別概況>
ファーストフード業態
全体売上は110.2%、19年対比では116.3%となった。「洋風」は、価格改定が相次ぐ中で、バリューキャンペーンが好評で、売上105.4%となった。「和風」は、朝食クーポンの配布などで固定客獲得に努め、売上112.4%。「麺類」は、客単価上昇と客数回復で、売上129.6%となった。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、複数の回転寿司店をターゲットにした迷惑動画が一部店舗の客足に影響したが、値上げによる客単価の上昇で売上108.1%となった。「その他」は、「アイスクリーム」の店内・持ち帰り双方の増量キャンペーンが好評で、売上116.8%となった。
ファミリーレストラン業態
全体売上は前年比126.2%、19年比は93.3%となった。年明けからの堅調な流れとともに、コロナ規制の大幅緩和で春休みの家族客が増え、「洋風」は売上124.6%、「和風」は売上125.3%。「中華」は、消費の回復促進を目指したキャンぺーンを展開するなどで、売上120.4%。「焼き肉」は、春休み・卒業シーズンで団体客が戻り、売上は139.7%と大幅に増加した。
パブ・居酒屋業態
「パブ・居酒屋」は、酒類の提供制限という“足かせ”がはずれて以来、個人客やインバウンド需要の堅調が続き、送迎会シーズンの中小宴会が回復傾向で、売上は189.4%に跳ね上がった。だが、コロナ前のような大規模宴会は戻りが鈍く、二次会需要もほぼ見られず、店舗数自体もコロナ前の70%弱にとどまっており、19年比では売上64.5%となっている。
ディナーレストラン業態
中規模の歓送迎会およびインバウンド客と個人客の増加が売上と客単価を下支えし、売上は136.2%となったが、大口の法人利用はまだ期待できず、19年比では売上89.1%となっている。
喫茶業態
マスクの着用が個人判断に委ねられるなど、コロナの規制緩和が一段と進み、
客足は回復傾向で売上は127.5%となった。
関連リンク:
日本フードサービス協会 ホームページ
http://www.jfnet.or.jp/
>>カタログ資料請求はこちら